2023.02.01

インパクトマネジメントレポート初号を発刊

当社の企業活動が「どれだけ社会に貢献できているのか」を数値化

デコボコベース株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:上岳史)は、一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)の支援を受け、当社事業がどのような社会課題を解決し、どのような社会的価値をもたらすのか、を可視化する「インパクト測定・マネジメント」への取り組みの成果として、インパクトマネジメントレポートの初号をリリースしました。

インパクト測定とインパクトマネジメント

世界的に「持続可能な社会」への関心が集まるなか、企業も、収益性などの経済活動だけでなく、社会への貢献度によって評価される時代になりました。企業の活動やサービスが、社会にどのような良い影響を与えているかをわかりやすく見える形にし、測定することを「インパクト測定」、それらを事業の改善などに活かし、社会に与える良い影響をさらに高めていこうとすることを「インパクトマネジメント」といいます。

デコボコベースは、主に発達障害の方を対象に、障害児通所支援事業から就労移行支援事業、 自立訓練(生活訓練)事業などの障害福祉事業をソーシャルフランチャイズという事業モデルで全国に展開しています。もともと福祉と無縁の事業会社に福祉事業参入の機会を提供し、地域で生まれた事業利益を地域に還元することで、単なるフランチャイズにとどまらない福祉業界全体への持続可能性をもたらしています。

今回発刊したインパクトマネジメントレポートでは、私たちが目指す、発達障害のある子どもと大人、およびそのご家族にとっての望ましい状態を最終ゴールとし、当社における各支援サービスが最終ゴールまでの過程で、どのようにつながり、影響していくかの測定を試みました。

たとえば、発達障害児におけるロジックモデルでは、子ども達のゴールを「子ども自身が、自分にあった学び方や進路を選択でき、楽しさ、生きがい、充実感を感じて生活できている」と定義し、私たちの支援によって、子どもたちが自分の得意なこと・苦手なことがわかり、自分のできることが周囲に評価されることで、自己肯定感が向上する・・・といったロジックを組み、それら一つ一つの項目をアンケートや調査を通じて計測・数値化していきます。

社会的インパクト評価・マネジメントの実施を支援した
一般財団法人社会変革推進財団 専務理事 青柳光昌氏 よりコメント

この度、デコボコベース株式会社の事業が生み出す社会的インパクトの測定・マネジメントの実施及びインパクトレポートの制作をご支援しました。
具体的には、発達障害の傾向を持つ子供と大人、そして、その家族の皆様に対して、デコボコベースの事業がどのような良い作用を生み出しているのか、を「見える化」するものです。それぞれの利用者が「自分らしく生きがいを感じながら安心して生活を送れるようになる」道筋を見えるようにして、そのつながりと効果を測る仕組みづくりを、デコボコベースの皆さんと共に取り組みました。その過程では、多くのスタッフの方々が主体的に取り組み、議論も盛んに行われました。自社の提供サービスとそれが生み出す社会的な効果(インパクト)の結びつきについて、社内で共通理解を得られたことは、大きな収穫だったのではないかと思います。
その結果、日々、利用者の方々と深く向き合っているデコボコベースならではの視点が反映された、現実的で説得力のあるインパクトレポートが完成しました。インパクトレポートは一度きりの取り組みではなく、継続的に効果を測定して、その結果を事業経営に反映させることでさらなる価値が生まれます。デコボコベースのように、社会課題を解決することを目的に事業を行い、経営的にも両立させる企業活動がさらに進んでいくことを心から期待しています。

デコボコベース株式会社 代表取締役 上岳史 よりコメント

当レポートは、当社の目的である『凸凹が活きる社会』の実現に向け、私たちがとらえている課題認識や解決の方向性を、できるだけ平易に読みやすくまとめたものです。『凸凹が活きる社会』とは、いろいろな人が、それぞれの考え方や、得意なことや苦手なことを認め合って、いっしょに暮らしていける社会を想像しています。わたしたちは仕事を通して、発達障害の人たちの人生を少しでもプラスになれるようにしたいと思って活動しています。

今回、SIIF様のご協力によって、わたしたちの活動が社会にどのように作用しているのかを「見える化」(可視化)することができました。このような試みは一概に「見える化」することが非常に難しく、これもSIIF様のご協力の賜物であり、深く感謝申し上げます。

今後、このような分析を継続することで、さらに多くの定量的なデータ(成功事例)を集めてわたしたちの活動に活かしてまいりたいと思います。それによって多くの利用者さまやその家族の人生がよりゆたかになり、笑顔が増え、それに呼応するように良い影響(ソーシャルインパクト)が循環してよりよい社会を創造する。社会課題解決が一義のソーシャルカンパニーとして、わたしたちが目指すインクルーシブな社会の実現をめざしてまいります。

インパクトマネジメントレポート資料ダウンロード

こちらのリンクより資料をご覧いただけます。